実例:『負債総額6,000万円』余命1年の経営を黒字化させた事業再生の実話

<<初めに>>

これは

多額の借金に苦しむビル経営を

夫の急死により

任されることになった未亡人。

 

銀行から

「余命一年の死刑宣告」されながらも

私のコンサルタントにより

ビルを売却することなく

黒字化に成功した

事業再生の実話です。

 

経営者が急死したら大変なことに!

 

人の最後は予期できません。元気な人が突然の事故や病気などで急死するのは、よくある話です。

 

それは会社の経営者にも同じことが言えます。しかし、経営者の場合、取引先や債権者(銀行)などの利害関係者への関係上、死んだときの影響は計り知れないものです。

 

 

また、経営者は孤独な存在です。だから、死後、社内では知られていなかった借金などが見つかったりするのはよくある話です。

 

優良会社であれば別ですが、赤字会社の場合、後継者の問題がうまくいきませんし、後継者は誰でもいいわけではなく、銀行が「経営能力なし」と判断すると、借金の回収の方針となります。新規融資も一切出ません。

 

最悪、引き継いだ経営者は、連帯保証人として自宅さえも売却して銀行に返済しなければならなくなります。

 

 

そんな家族は、ある意味、本当に路頭に迷う事態となるでしょう。

 

【実話】会社は死ななかった!

 

 

放漫経営者の死後、3年間会社が機能していなかった状態から回復できたわけ

 

経営者が死んでも、会社が倒産するわけではありません。

 

しかしながら、死亡した経営者が放漫経営をしていて、多額の借金と社内外の問題が山積し、お金が常に不足している状態で、新経営者も経営能力がないならば、銀行の対応も厳しくなります。

 

資産価値のある不動産を持っていて、返済する現金がない場合、銀行は『競売』という法的手続きで貸金を回収するのが基本です。

 

 

今回の事例は、

前経営者(現経営者の夫)が放漫経営の上急死し、未亡人が経営者として機能できず3年が経過し、借金が返せないが、収入源である賃貸ビルだけは残っているという状況でした。

 

まさに銀行の「競売」シナリオが進んでいました。

 

 

しかしながら、経営の体制の立て直し、後継者の育成、決算の黒字化によるキャッシュフローの改善により、銀行の競売をストップさせ、自力再生したから奇跡的だったのです。

 

実話の公開はあなたのために!

放漫経営者の急死、会社が3年機能停止という地獄から、奇跡的に回復させた実話を公開します。

 

あなたにも、いつでも起こり得る普遍的な話として、是非知って頂きたい情報です。

 

・・・・・・・・・・・

 

◆(0)情報と書類の整理

 

(会社の生命線は情報。書類の整理が会社立て直しのスタートライン)

 

「社長、どこに資料あるんですか?決算書関係の資料、賃貸契約関係、建物の図面関係、工事関係の…」

 

社長

「事務所かな、自宅かな?ちょっと見てみる。」 

 

「わかりました。今月、事務所の片づけからやりましょう。」

 

会社の経営を突然任されるということは、書類のありかもわかっていないことが多いのです。

 

 

まず、どこに書類があるのかを確認し、必要なものと不要なものを仕分け、必要な書類について、経理関係、賃貸契約書関係、建物の図面、工事関連資料などをキャビネットごとに整理しました。 

 

不要な段ボールは30箱。前のご主人の趣味の別会社関係の資料や、多数の飛行機の模型、政治家との写真など、関係ないものもかなりありました。

 

◆(1)誰の会社なのか、権限者の確認

 

会社のオーナーである株主が誰なのか、調査します。

 

①株主の一本化

(権限をまとめて、コンサルを受け入れる体制を作る)

 

株主は会社のオーナーで最高権限者です。

 

会社立て直しのためには、株主を極力シンプルにします。これは窓口を一本化してアドバイスを受け入れる体制を整備するためです。

 

②株主が不明だったり死亡している場合

(株主が死亡していると、相続が発生するので、司法書士などに依頼して、相続人を特定する)

 

もしも、不明な株主を特定できないと、経営アドバイスも当事者が不在なので前に進まないのです。

 

とにかく当事者、権限者を確認して窓口を確定させることが、アドバイスをする前提として必要です。

  

 

◇本件の実際の対応

まず、死亡した主人の株について確認しました。

 

社長

「主人の株は私が相続しました。娘はかわいそうだから相続放棄しているのよ。」

 

ということでした。

 

ご主人の株はこの未亡人社長に引継がれていました。第一関門クリアです。

  

次に、もう一人の株主について、遠い親戚ですでに死亡していることがわかりました。

 

その株については

 

社長

「私は外からお嫁に来たんだから、知らないのよ。」

 

 

というわけで、

 

社長に親戚中に聞いてもらい、株主Aの住所を突き止めました。

 

そして、そのAの戸籍謄本を頼りに、その相続人の住所を突き止めました。

 

株式をタダで譲渡する、という書面をあらかじめ用意しておき、相続人であるそのお子様に「株をタダで現社長に譲渡します」という書面に、ハンコを押していただきました。

 

 

むしろ、

「株はいりません。迷惑をかけないことを約束してください。」

と冷たい対応をされたそうです。

 

◆(2)役員の実態把握

 

取締役の人数を最小限にするために実態を聞きます。

 

①役員は誰なのか?

(決算書に載っている。相続あったら注意)

 

もしも取締役、監査役で、見知らぬ人がいたら、関係者にヒアリングして突き止め、死亡していた場合、相続ではなく、役員の退任という形をとって形式を整える必要があります。

 

◇本件の実際の対応

「社長、取締役はこの決算書に書いてある人だよね?知ってる?」

 

社長

「あ、一人死んでる。とっくに。」

 

 

またか!と思いました。

 

今回は株主とは違います。死んでいるので、退任という形をとればよいのです。

  

しかし、過去にさかのぼって退任するとなると問題があります。

 

 

会社には取締役会というのがあり、役員の就任や退任はそこで議決され、それに基づいて公的にしらせる、つまり登記するのです。

 

仮に、過去に退任していたのに登記していないと罰金があります。

 

今回は、しょうがないので、死亡前に役員会議を開いて、退任させたという形で、これを登記しました。

 

1年後に、やはり登記漏れに対して罰金を払うという形になりました。それでも正しい形に直せ、前に進めたことは価値があったと思います。

 

 

◆(3)権限者を特定化する

 

(シンプルに経営者ひとりにしたらスピード解決しやすくなる)

 

問題のある会社を立て直す場合に、当事者が複数いては「船頭多くして船、山に登る」の状態となります。

 

理想的な姿は、役員1名株主1名の同一実質的な権限を1名にまとめてしまいます。

 

コンサルティングのプロと信頼関係をつくり、機動的に判断しやすくするためです。

 

再生中の会社は判断が遅れると致命的となってしまう場合があります。

 

ですから、信頼のおける経営者1名に権限を集約させるのがベストかと思います。

 

◇本件の実際の対応

上述のように、株主も役員も一人のシンプルな体制とすることが出来ましたが、特筆すべきは、この複合問題を専門家同士の友情で乗り切ったことです。

 

知人の仲の良い行政書士と司法書士でタッグを組んでもらい、作戦や、書類つくり、法務局への登記まで一任して頼みました。

 

お友達価格ということで、無理を言って、ほとんど儲けのない安い報酬で引き受けてくれました。

 

感謝の気持ちでいっぱいです。

  

 

◆(4)後継者の問題をあらかじめ知っておく

 

(子供も知らないではすまされないので、同席して聞いてもらうべき)

 

会社の後継者が誰なのか、見極める必要があります。

 

◇本件の実際の対応

「社長、この会社、将来誰が引き継ぐんですか?」

 

社長

「娘は無理だと思う。どうなるのかな~。洲浜さんにお願いします。」

 

 

そんな、半分冗談のような大真面目な話をしながら、相続人の調査をしました。

 

仮に現社長が死んだ場合、相続人が二人の独身の娘さんであるとわかり、3人は同居生活していました。

 

会社の後継者となる可能性のある娘さんには一度話す必要があるということで、面談させて頂きました。

 

 

もしも会社の再建が失敗すれば、その債務なども相続で引き継がれるリスクがあるためです。

 

失敗しないように一緒にがんばれそうか、人物を見ました。

 

幼少時は裕福に育ったので、育ちの良いお人柄を感じましたが、環境の急変に戸惑っているようでした。

 

私は、社長の言葉と、娘さんのありようを見て、「今後も当面この会社の経営を任されるだろう」と覚悟をしました。

 

 

◆(5)経営者とコンサルタントの協力体制を作る

①コンサルティング契約をする

(会社の実態を把握するための情報の公開を依頼するため)

 

ここで、権限者の方とコンサルティング契約を交わします。

 

会社の再生をするためのあらゆる情報の提供に協力していただく必要があります。守秘義務契約を交わします。コンサルティング契約に含めてもOKです。

 

②未来を見せて共にビジョンを共有化する

会社を立て直すためのコンサルティングでは単なる費用の負担感を感じてしまうでしょう。

 

将来どのような絵を描けるのか、再生した先に黒字化安定経営を目指せるようなビジョンを示して、それを共有化しましょう。再生の先の持続的成長を目指すわけです。

 

③他会社へ交渉用の名刺作成

コンサルタントが会社のために対外交渉をできるように、会社名で名刺を作ります。

 

肩書は執行役員でも、財務部長でも結構でしょう。

 

◇本件の実際の対応

私は決算書も入手していなかったので、信用していただけるために、この会社が所有している「商業ビル」の将来性について説明しました。

 

立地が良い点や、駅前立地であること、築年古いので、建て替えた場合の収益とリスクについて可能性をお話ししました。

 

 

「容積率の高い商業地域なので、将来8建てのビルで、オフィス、ホテル、飲食の需要があります」

 

社長

「そうなの?ぼろぼろのビルだけど、何とかなるのかなぁ」

 

長女

「悪い話ではなさそうなので、お願いしたいと思います!」

 

 

と前向きな回答をいただいたので、大きな一歩を踏み出すこととなりました。

 

また、私はこの会社の将来の経営者という形で紹介され、銀行や税務署などの対外交渉に当たることになりました。

 

 

◆(6)実態の把握

 

(決算書を見て、債務と資産の実態を明らかにする)

 

守秘義務契約を交わせば、資料を徹底調査し、アドバイスできます。

 

決算書にはいろんな問題が潜んでいますので調査します。

 

①資産を確認

・売掛債権について、長期間未回収の不良債権は混ざっていないか?

 

・未収入金について、内容を把握し回収できないか検討する

 

・商品について、不良在庫となっていないか把握する

 

・固定資産について、不動産の時価を知っておく(鑑定士に聞けば簡単)

 

②負債を確認

・借入金について、借入の期間、金利、担保について把握する。銀行担当者と面談してもよい。

 

・未払い金について、税理士への報酬が未払いだとすると問題。過去の給与未払いがあると債務として計上するが、時効2年なので、除外して考えてもよい。

 

税金の滞納あれば、いつまでにいくら払うのか、把握しておく。

 

③簿外債務を確認

(決算書に書かれていない債務もあることに注意!)

実は、決算書に書かれていない債務、つまり簿外債務があることに注意

 

まず、税金の滞納については、会社の決算と関係ないので、計上されていない場合もありうるので要注意。

 

過去に儲かっていて、高額な税金が課せられているのに、業績悪化で払えなくなっているとか、延滞税も高金利なので、元本の返済ができないと、利息も膨らんでいくリスクがある。

 

 

何としても高金利の延滞税については解消すべきです。

    

◇本件の実際の対応

①資産については、売掛金の未回収が600万円ありました。つまり家賃の踏み倒しです。

 

②負債については、顧問税理士への顧問料未払い、給料未払いなど。

 

③簿外債務として、税金の未払い、借地でしたので地主への地代の未払いもありました。

 

 

②③あわせた負債総額6000万円相当でした。

 

◆(7)ここで問題点を優先順位の順に列挙

 

(再生はラストチャンス。何が問題なのか見落としては再起不能となるリスクあり)

 

①税金の滞納はないか?

税金の滞納がいくらあり、放っておくとどれだけの利息が膨らむのか、知ることが大事です。

 

税金の滞納がある会社に対しては、銀行の融資は基本的に不可能です。(ノンバンクは除きますが)

 

②銀行から死刑とされないか?

(期限の利益の喪失や競売となる可能性を知っておく)

 

借入の期日、返済額について確認します。

 

ある時期に一括返済となっているような条件(毎月〇〇万円だが、期日に残額すべて一括返済など)

 

 

これは、期日に、貸金の継続の可否を銀行が判断します。回収が見込めない場合には、期日に継続を拒否され、競売による回収方針となってしまいます。

 

③決算を正常化する

税理士の未払い金による税務申告の未処理を解消する。

 

決算が未申告であれれば、銀行は死にたいとみなし、上記死刑宣告に進みます。

 

④経営体制を明確化する。

銀行は定性面と定量面の両方を審査します。


仮に決算が正常化しても、経営体制が整っていないとなると、やはり競売などの物的担保の処分で、貸金を回収しようとします。

⑤延命治療を考える

負債についての問題点は列挙すれば

 

・銀行借り入れの返済条件がきつい

 

・税金の分割払いの返済条件がきつい

 
などです。

 

 

これを、現状の収入と支出の状況から作成した、毎月のキャッシュフローの資料を示しながら、銀行や税務署に何とか返済負担を軽くしてくれと交渉します。

      

◇本件の実際の対応

対税務署についても、対銀行についても社長より「こちらの洲浜さんにお話ししてください。一緒に経営していますので」と紹介して頂きました。

 

コンサルタントという立場よりも、社内の当事者という立場で話すと、より早く的確に交渉は進みます。

 

それまでの準備段階と比較にならないくらいのスピードで交渉は進みました。

          

            

◆(8)業績改善の施策を考える

①未回収の回収

(放置している未回収きんの督促をする)

 

家賃の滞納はもちろん、過去に家賃の滞納があった場合、弁護士に依頼して回収に注力します。

 

特に、入居者に返済能力があるのか、収入や資産状況を確認します。

 

本人または保証人が自宅などの保有資産を持っていれば、裁判を起こして回収する可能性もあります。

 

 

本件においては、この案件を紹介してくださった不動産会社社長の親しい弁護士が対応し、家賃の踏み倒分のうち、600万円を回収できました。

 

②空き室の対策

(近くの町の不動産屋に依頼する)

近くの不動産屋にいくつか声をかけて、競争させます。   

 

今回は私の知人なども依頼しましたが、地元の有力不動産会社を選んで満室経営となりました。

 

この時に、不動産業者の選び方についてもアドバイスしました。

 

◇本件の実際の対応

一番問題であった1階にアウトレットの婦人服店が入居し、地下にはライブハウスが入居しました。

 

ボロビルなので、賃料は周辺相場よりも低めですが、毎月のキャッシュフローが改善するのであれば贅沢を言えない状況であり、入居を決めました。

 

ようやく、満室経営となり、キャッシュフローによる業績改善を目指せる体制となりました。

   

 

◆(9)まとめ

 

最終目標は会社よりも家族の幸せが一番なのです

 

テナントが満室となり、銀行借り入れの期日に期日延長の手続きを終え、一段落したころ、現社長から会いたいと連絡があり、都内で娘さんも含めてお食事会をしました。

 

 

社長

「本当にありがとうね。借入返済は順調。もう大丈夫になりました!」

 

と言われ、

特に娘さんから、

 

長女

「いつも母から聞いています。言葉がありませんが、本当にありがとうございます!」

 

といった言葉が忘れられません。

 

 

社長は、不安で眠れない夜が続いていたのが、最近安心して眠れるようになったようでした。

 

が、それよりも、娘さんが安心して自分の将来を考えることができたことが一番うれしかったようです。

 

以上、経営者の急死から会社が機能停止に陥ったという地獄から奇跡的に回復させた実話でした。

 

 

次は、是非、あなたの会社のサポートをさせてください。

 

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