70歳超えても新築マンションが買える!?新しいライフスタイルを提案する「リバースモーゲージ」実例集

前回は、

《止まらない少子高齢化社会における、高齢者の資金ショート問題をどうするのか?》

持ち家を使って融資を活用する、新しい金融商品「リバースモーゲージ」についてお伝えしました。

私も過去にお客様から相談を受けて、金融機関に紹介したケースがいくつもあります。

今回は、その続編として、具体的な実例をお話ししたいと思います。

お役に立てましたら幸いです。

 

【参考】リバースモーゲージについて再度確認されたい方はこちら↓

今、注目される「リバースモーゲージ」とは?〜もう老後問題に悩まない!〜

 

◆Ⅰ◆リバースモーゲージのメリット

前回の抜粋ですが、リバースモーゲージのメリットは、以下の通りです。

 

①    自宅を担保に銀行借り入れによって生活資金を調達できる

②    高齢者でもローンが利用できる

③    資金使途は自由(事業性はダメ)

④    子どもに家を遺す必要がない場合に利用メリットあり

  (残された家の相続でもめることがない)

⑤    新しい住まいを買うことも可能

⑥    既存の住宅ローンを借り換えることも可能

⑦    自宅を別の使い方(賃貸、売却)も考えられる

 

今回ご紹介する事例は、メリット⑤と⑥についてお話しします。

 

◆Ⅱ◆リバースモーゲージを使えるかどうかの事前チェック

リバースモーゲージは「担保付ローン」であり、担保として差し出す不動産が必要です。

しかし、その不動産の持ち主が「痴呆症」などの状態になってしまうと、原則的には利用できません。

ローンを利用する本人が「痴呆症」となっても同様です。

とにかく、お元気なうちに早め早めにご検討されるべきと思います。

また、お子さんが無職(ニート)で同居しているような場合は、原則的には難しいです。

銀行の立場からすると、将来その持ち家を売却して貸金を回収したいのに、同居人がいては困るのです。

 

このほか、金融機関によって、取り扱えるエリアや物件の条件などもあり、対応もまちまちです。

取り組み事例の多い銀行に相談することが一番早いでしょう。

 

◆Ⅲ◆【事例①】住宅ローンの借り換え編

実は、リバースモーゲージの利用例で最も多く利用されているのが『住宅ローンの借り換え』です。

実際にあった具体的な事例を見ていきましょう。

(以下、簡易な説明のため、支障のない範囲で事実を多少変更しています)

 

 ・ご利者   :男性60歳

 ・エリア   :埼玉県浦和市

 ・収入    :年金 毎月15万円

 ・資金の使い道:住宅ローン1000万円の一括返済資金。ローン借り換えのため。

 ・居住    :奥様と同居(子供は独立して別居)

 

≪問題点≫毎月の家計が苦しい

毎月の年金収入が15万円しかないのに、住宅ローンの返済が15万円なので、生活の余裕が全くありません。預金を切り崩して生活資金を作り出していることになります。

 

≪解決策≫総額1000万円を借りて住宅ローンを一括返済

住宅ローンをリバースモーゲージによって、総額1000万円を借りて一括返済するのです。

こうすると、『毎月返済額が15万円から2.5万円に減り、生活資金が12.5万円楽になった』というわけです。

つまり、当時まだ、終身雇用や退職金などの会社の制度も充実していたので、返済期限をリタイヤ後の70歳に設定しても、「退職金1000~2000万円で完済出来る」と読んで、マイホームを買っていたのです。

 

【リバースモーゲージの内容】

・借入額:1000万円

・返済:毎月2.5万円(1000万円×年利3%÷12か月)

・期限:なし(終身)

・担保:既存住宅の抵当権をはずして、リバースモーゲージの抵当権を設定

 

リバースモーゲージ利用前

 利用後

・借入額 4000万円

 (40歳の時に借入)

・住宅ローンの残債 1000万円

・毎月の返済額  15万円/月

・返済期限:残り10年(完済時70歳)

・借入額  1000万円

 

・住宅ローン ゼロ(全額返済)

・毎月の返済 2.5万円/月

 (収支が12.5万円アップ!)

・返済期限  なし(終身)

・担保:既存住宅の抵当権をはずして、

 リバースモーゲージの抵当権を設定。

 

このようなケースは、今から20年くらい前の典型的なサラリーマンの行動を反映していると思います。

ローンの組み換えをするだけで家計の収支が毎月12万5000円も改善するのは、とても魅力的ですよね。

 

 

◆Ⅳ◆【事例②】住み替え編

高齢者になり一人暮らしになると防犯や防災上の不安は尽きませんし、子供たちのいなくなった後の広い一戸建て住宅はかえって使いづらいものです。

そこで、「一戸建て暮らしの生活」を生活利便性の高い地域の「マンション」に住み替えるというようなケースで、リバースモーゲージが役に立つという事例をご紹介します。

 

 ・ご利者   :男性71歳

 ・居住エリア :神奈川県横浜市港北区

 ・住居の種類 :一戸建て住宅

 ・収入    :年金 毎月20万円

 ・資金の使い道:住み替え新築マンションの購入資金 

 ・居住    :奥様と同居。長男は結婚し、隣の神奈川区で生活

 

≪問題点≫一戸建てに老夫婦二人生活

一戸建て住宅に、夫婦と長男3人で住んでいた。

その後、長男が結婚し、別居。

現在、夫婦とも70歳を越え、広い一戸建て住宅の不便な生活と将来の不安な生活に問題を感じている。

できれば息子の住居の近くに住みたい。

 

≪解決策≫生活利便性の高い新築マンションを購入

リバースモーゲージを使って、長男の住居近くにマンションを買うことができます。

住み替えた後の古くなった自宅は当面セカンドハウスとして使えますが、将来は生活資金の状況を見て売却することも可能です。

 

【リバースモーゲージの内容】

・借入額:3200万円

・返済:毎月8万円(3200万円×3%÷12か月)

・期限:なし(終身)

・担保:一戸建てと新築マンション差し出し

 

リバースモーゲージ利用前

 利用後

・一戸建住宅を所有

 (横浜市港北区)

 

 

・一戸建て住宅に妻と同居

・長男は別居

・利用中のローン なし

 (住宅ローンは完済)

 

・長男の住居近く(神奈川区)に

 生活利便性の高い新築マンションを購入

 (リバースモーゲージ3200万円と

 自己資金1100万円の計4300万円)

・そのマンションに妻と同居

・近くに長男の住居があるので、何かあった時に安心

・マンション4300万円

 (リバースモーゲージ3200万円と自己資金1100万円)

 

核家族化が当たり前となり、せっかく持ち家を持っても、子供が独立すれば、残された老親夫婦は孤立化してしまします。

そして、生活利便性や安全性を考えると、老後のライフスタイルも見直す必要が出てきます。

足腰が弱ってくると、なるべく生活の行動範囲を狭くしたいと考えるのが自然です。

ダウンサイジングですね。

そして、できれば、子供たちのそばにいて精神的にも安心したいと考えるでしょう。

そんな 新しい選択肢を提供する可能性を秘めているのです。

70歳を超えて住宅ローンを組みことは、一般的な住宅ローンではありえない話です。

 

そこで、このようなリバースモーゲージを使えば、高齢者となったときに、自宅があれば、それを売ることなく、担保として、新たな生活のスタートを切ることができます。

 

 

◆Ⅴ◆はじめの相談は?

このような老後の生活を豊かにする可能性を秘めたリバースモーゲージですが、最初にどういう行動をすればよいのでしょうか?

 

リバースモーゲージの取り組み実績の多い金融機関に相談することをお勧めします。取り組める案件のエリアの限定性もあります。全国30程度の金融機関は取り組んでいるようです。

 

ちなみに、参考までですが「リバースモーゲージカウンセラー」という民間の認定資格もあります。

私はこの認定を与える立場として、資格試験などの講座を開いています。

国内ではまだ数名しかいませんが、今後とも、リバースモーゲージの普及に努め、一人でも多くの方の生活のサポートになればと強く思います。

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