〝サブリース問題〟防止へ。国と私の提案。

住宅新報2016.9.20
【記事】住宅新報 2016年9月20日号
家賃保証の誤解などといった「サブリース問題」を防止するために事業者側も取り組みを強化している。
家賃保証に関するトラブル、いわゆるサブリース問題が表面化している中、その防止に向けて国土交通省が大きな動きに出た。(中略)貸住宅管理業者登録制度の改正で、9月1日に施行されたばかりだ。
【解説と所感】
◆概要

今月施行された「賃貸住宅管理業者登録制度」は、事業者がオーナーに対して「家賃保証」に関するリスクを説明しなければず、たとえば「この立地条件であれば、将来は家賃が相当下がるかもしれませんよ」等と告知することを義務付けています。
◆いきさつ

 1980年代、大手不動産会社は自社で土地を仕入れて賃貸物件を建築し、賃貸業を行っていました。一巡して土地の仕入れが困難となると、「賃料を長期間保証する」サブリース契約付のアパート建築を地主に勧めて同事業を拡大し、さらには地方農家の地主などに事業展開しました。この間、バブルがはじけた時代背景もあり、H15~16年(サブリース会社を保護する)賃料引下げを認める最高裁判決が次々と出ました。

この判例は、「そもそも「サブリース」契約は建物賃貸契約であることから、借地借家法の「弱者(借家人=サブリース業者)を保護する」という発想に依拠しています。

◆問題点

 「借地借家法」の根本は、『「賃借人」は「弱者」だから保護する』、という方程式です。なぜなら、同法律は、戦後間もなく住宅確保が困難であった時代に家を持てなかった借家人を保護する目的だったからです。

 上述の、建物を賃借して入居者に転貸しているサブリース業者(賃借人)は、保護すべき弱者でしょうか?

 サブリース業者は、最高裁の判決を万能とし、サブリース業者の賃料引下げは正当であることを主張します。しかしながら、賃料引下げの根拠はあくまで社内調査資料であって、客観性は担保されていないのです。サブリース開始2年で30%ダウンというような事例を見かけますが、それは、不動産鑑定評価における「継続賃料」の概念を適用すると、戦後70年、該当するような時期は見当たりません。

◆解決策

まずはサブリース会社から賃料引き下げの申し出が来たら、弁護士や不動産鑑定士に相談し、適正な賃料を鑑定するのが近道です。

サブリース問題で困っているオーナー、あるいはそれを相続した親族の方、ご相談頂けたらと思います。

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